教育・子育て

放課後を新たな学びの場に 塩尻の丘中で住民と体験や交流する「ダスク」始動

カフェ丘スクール「Dusk」の活動内容の説明を聞く生徒たち

 塩尻市の丘中学校の生徒が水曜日の放課後、学びや体験をするカフェ丘スクール「Dusk(ダスク)」が今月上旬に始動した。部活動の地域移行が始まる中、新たな選択肢をつくる。月2回程度開き、イベントの企画運営や地域課題の解決に取り組む「通年スクール」と、学区内で多彩な体験をする「月替わりスクール」の二本柱で活動する。

 初回はこのほど校内で開き、生徒約40人が参加した。近くの福祉施設「田川の郷」の空き部屋を、住民の集う場にするための案を出し合った。3年・中澤拓也さん(14)は「生徒の声を取り入れてもらいうれしい。地域の良い未来につながるのではないか」と話した。
 吉田3区役員の宮澤寛さん(69)ら3人は地区行事を紹介し、行事を手伝うボランティアを募った。宮澤さんは「中学生の力を貸してほしい。積極的に関わって」と呼び掛けた。3年・柳生渓花さん(14)は「今まで地域と関わる機会は少なかった。いろいろな経験ができそう」と期待していた。
 「カフェ丘」はもともと丘中コミュニティスクールが毎週水曜の日中に学習室で運営しており、生徒が息抜きをしたり、地域住民と交流したりする場になっている。
 新たな形として開講した放課後版は「たそがれ・夕暮れ」を意味するダスクと命名した。活動は中学生に限らず、多世代交流を見据える。ダスク代表の八島思保さん(46)は「地域の関わりの中で子供の気付きや発想を芽生えさせ、形にする時間にしたい」としている。

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