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オフロードバイク 夏のゲレンデ快走 王滝村の御嶽スキー場 難易度別に14コース開設 地元 誘客に期待

オフロードバイクのコースが開放されている御嶽スキー場

 王滝村の御嶽スキー場が本年度、グリーンシーズンのゲレンデの有効活用を目指し、未舗装路を走るオフロードバイクのコースを整備した。オートバイウエアメーカー・クシタニ(浜松市)と共に2年がかりで進めてきた取り組みで、大手バイクメーカーや第一線のレーサーからも注目を集めている。

 約60㌶の広大なスキーコースをそのまま生かして上り・下り計14コースを用意した。5段階で難易度を設定し、技術力に応じて楽しめる。
 コースの標高差は最大約700㍍で、最高地点は第5クワッドリフト中間地点周辺の標高約2000㍍。昨冬、約10年ぶりに復活させた最大35度の急斜面コース「チャンピオンゲレンデ」もプロ向けに活用する。子供がバイクを体験できる傾斜が緩やかなエリアも設けた。
 オフロードバイクの愛好者人口は多くはないが、コアな〝王滝ファン〟になってくれる可能性を秘めている。6月中旬のオープン以後、全国から愛好者が走りに来ていて、「木曽に初めて来た」という声も少なくない。
 村によると、グリーンシーズン中の大がかりなゲレンデ利用は初めて。村企画・観光推進室の髙田慎一室長は「冬季営業だけでは難しい時代。スキー場の在り方を考える上でも、年間運営で地域活性化につながれば」と期待する。スキー場支配人の家高里加子さん(37)は、バイクコースと併せて展開するキャンプ場などの利用も狙い「王滝の自然を満喫できる、交流人口の増加にもつながる場所になってほしい」と願う。
 コースは11月上旬ごろまで開放する(盆期間を除いて水・木曜定休)。詳細は御嶽スキー場(電話0264・48・2240)へ。