タンザニアのこと伝えたい 安曇野に滞在中のラマダニさん

安曇野市三郷小倉の布山幸子さん(71)宅に9月まで、東アフリカのタンザニアから来たラマダニ・サンデーワ・ムスーヤさん(35)がホームステイしている。日本語の通訳ガイドとして働いていたため日本語は堪能だが、来日するのは初めて。「ぜひいろいろな人と会いたい。タンザニアのことを知ってほしい」と目を輝かせる。
ラマダニさんは親戚が日本語の通訳ガイドをしていた影響で同職を志し、ガイドになるために日本語を勉強した。平成22(2010)年から働き始め、日本人観光客らをサファリパークなどに案内。英語も話すことができる。
布山さんは平成31年、タンザニアに40日間滞在した際に、ラマダニさんの案内を受けた。現地の言葉が分からない中、ラマダニさんの存在が心強かったという布山さんは、新型コロナウイルス禍でガイドの仕事が激減したラマダニさんを日本に招待。布山さんが保証人となり、ラマダニさんは6月初旬からの3カ月間を日本で過ごすことになった。
「日本に来るのが本当に夢だった」と喜ぶラマダニさん。保証人無しでの滞在は条件が厳しいという。安曇野の景色に「農村なのに道路がきれいでびっくり。カーブミラーも初めて見て、何のための鏡か聞いた」と笑う。
布山さんに連れられて市内外に出掛ける他、自転車での散策も楽しむ。郷土料理を振る舞ったり、名前入りのブレスレットを編んだりと近隣住民とも交流。「料理やブレスレットの作り方、スワヒリ語なども教えられる。タンザニアというとジャングルだけのイメージを持っている人が多いので、それだけではないと知ってほしい」と笑顔を見せる。
布山さんも「タンザニアがどこにあるか知らない人も多い」と話し、地域との交流が生まれることを期待している。問い合わせは布山さん(電話090・9664・7347)へ。