八丁ダルミ 29日規制解除 御嶽登山 立ち入り規制 火山防災協幹事会 安全対策 現地で確認

王滝村が立ち入り規制の解除日を今月29日に設定して安全対策を進めている御嶽山の王滝頂上と山頂・剣ケ峰をつなぐ尾根「八丁ダルミ」について、長野・岐阜両県の自治体や警察、消防などでつくる御嶽山火山防災協議会の幹事会は18日、現地で安全対策を確認した。参加した33人からは、規制解除に向けて否定的な声が上がらなかったことから、予定通り29日に規制解除される見通しとなった。
八丁ダルミは火口に近く多くの犠牲者が出た区域で、平成26(2014)年の噴火災害後に立ち入り規制が続く。村は、山頂への直登ルートと、八丁ダルミから分岐して木曽町側に至る「二ノ池トラバースルート」(横道)について、登山道に限定して同時解除を想定している。登山道以外には立ち入りできない。
携帯電話不感地帯の注意喚起看板の設置状況や、両脇にロープを張った登山道の整備の進ちょく具合、防災無線の聞こえ方など19項目をチェックした。終了後、幹事長の兵藤裕一・県木曽地域振興局副局長は、個人的な所感とした上で「おおむね適正に整備できていたと思う」と話した。
参加者が提出したチェックリストを報告書にまとめ、協議会の構成員に書面で諮る。その結果を踏まえ、村は来週半ばにも最終決定する見込みだ。解除が実現すれば、噴火災害から9年ぶりに、王滝口登山道からの登頂が可能になる。