山崎貴作品 街に参上 特別展開幕 松本市美術館

松本市美術館の特別展「映画監督 山崎貴の世界」の開幕に合わせて、中心市街地で15日、関連企画「まちなか出張展」が始まった。市内出身の山崎貴監督(59)がデザインした展覧会応援キャラクター「Y―cat(ワイキャット)」を市街地3カ所に配置し、美術館の内外で「山崎貴の世界」を楽しんでもらう。
Y―catは山崎監督のイニシャル「Y」と愛猫がモチーフ。松本城公園と千歳橋に大型フィギュアが、大名町通りの市役所大手事務所に立体ゾートロープが展示された。
立体ゾートロープは小さなフィギュアの集合体を高速で回転させ点滅光を当て、映像のように動いて見せる仕掛けで、アニメーションの技法を応用している。松本城のフィギュアは1カ月ごと展示場所を変えるといい、初日は天守閣と埋橋を望む敷地西側に鮮やかな3体が並べられていた。
オープニングに合わせて山崎監督や関係者が3カ所を巡った。監督と長年仕事を共にし、特別展や出張展の展示も手掛けている特殊造形作家・元内義則さん(55)=東京都=は「アナログとデジタルの使い分けやバランスを楽しめるのも本展の面白さ」と話していた。
出張展は街のにぎわい創出を目的に、市や松本商工会議所などでつくる官民連携組織・松本まちなかアートプロジェクト実行委員会が主催し、展覧会期の10月29日まで。