木曽の夏 祭りで熱く 福島・水無神社 みこしまくり 本番へ枠持ち衆一丸

白木のみこしを縦横に転がす奇祭「みこしまくり」で知られる、木曽町福島の水無神社の例大祭(22、23日)に向け、みこし造りと並行して、みこしを装飾する仏具の製作も進んでいる。4年ぶりに従来規模で開催する見通しの祭りに向け、作業を担当するみこしの担ぎ手「枠持衆」も意気盛んだ。
近年4~5人で進めてきた作業に、今年は新たに若衆が加わり、伊谷の作業場は活気に満ちている。仏具は「瓔珞」と呼ばれ、みこしの社の4面をきらびやかに彩る。
作業は11日に始まった。神社の御神紋を刻印した六角形の鉄製の仏具を数百枚作り、銅線で編んで膜状につなげる手のかかる工程だ。水無神社の祭事を担う水交会の会長で、作業を統括する木村信一さん(69)は、熟練者が若衆に技術を伝える光景に目を細めながら「祭りへの気持ちの高まりを若衆も実感できるはず」とうなずく。「準備の段階から交流すれば、祭り当日は『すでに仲間』だね」と話していた。
編みあがった仏具には、早ければ15日にも金色の塗装を施す。祭り当日の朝、みこしに飾られる。