連載・特集

2023.7.15 みすず野

 毎週火曜日付に掲載している小紙の「投稿フォトプラザ」の第5回ふるさと写真大賞は、8月2日付紙面で発表になる。今年上半期に掲載された写真を対象に審査が行われた。今期は4月、5月に花の写真を中心に投稿が多く、力作があふれた◆北安曇郡白馬村在住の写真家・芸術家の塩島千典さんの写真展「写真の概念をぶっこわせ!!」が、朝日村の朝日美術館で開かれている。現代舞踊のステージや自然光のみで撮影した白馬村の野の花、被写体を明らかにしない抽象的な作品などが並ぶ。自由に見てもらおうと、作品にはタイトルもキャプションもない◆なかでも目を引くのは、新聞紙面に写真を印刷した作品。塩島さんは、光沢紙は周囲の明るいものの反射で、画像が見えにくい場所ができるため「光沢に反発し、ついでに高級感にも反発した極限として新聞紙になった」と説明している◆写真展を見る楽しみのひとつは、この作品はどうやって撮ったのだろうかと考えること。会場にはそうした写真があふれている。帰り道、自身の作品をフォトプラザに投稿したなら、掲載されるだろうかと考えたら、思わずうろたえてしまった。