政治・経済

市税収納率98.66% 過去最高また更新 塩尻市の昨年度

 塩尻市の令和4年度の市税収納率は98.66%で、平成元(1989)年度以降で昨年度に続き過去最高を更新した。翌年度に繰り越す滞納額が年々縮減されており、納付勧奨や滞納整理の早期着手が成果を上げているとみられる。

 内訳を見ると、その年に納めるべき現年度分は99.51%(前年度比0.04ポイント減)、滞納繰越分は34.79%(同8.02ポイント減)だった。滞納繰越分は、3年度が新型コロナウイルス禍により2年度から個人・法人より地方税の徴収を猶予された分が納付されたため割合が特に上昇しており、落差が大きくなっている。
 現年度分は調定額が102億9497万円に対し、102億4548万円を収納した。滞納繰越分の調定額は1億3655万円で4758万円を収納した。固定資産税も伸びており、新型コロナウイルス禍からの経済回復傾向が見られる。
 収入未済額は1億2787万円で、前年度に比べ8225万円減った。滞納繰越額(市税のみ)については、5年前の平成29年度(2億9077万円)と比べると、2分の1程度に圧縮されている。
 インターネット経由で簡単に納税できる「地方税共通納税システム」の納付方法が4月に拡大され、市税納付書にもスマートフォンで読み取り可能な「QRコード」が印刷されるようになった。市債権管理課では「納付方法の選択肢が増え、収納率向上に寄与するのでは」と期待している。