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子供無料電話相談 開設へ チャイルドライン 安曇野に拠点

 安曇野市や松本市の市民有志が、18歳以下の子供を対象とした無料相談電話「チャイルドライン」の開設へ、準備を進めている。実施運営団体「チャイルドライン中信(仮)」を22日、安曇野市を拠点に設立し、全国の子供たちからの声に耳を傾けるボランティア「受け手」の養成講座を8~11月に開講する。

 県内で平成16(2004)年に「チャイルドラインながの」が活動を開始して以降、「同すわ」「同うえだ」「同佐久」に続く5団体目の発足となる。
 立ち上げイベントとして、各地の設立運営団体に助言を行う特定非営利活動法人チャイルドライン支援センター(東京)初代代表理事・清川輝基さん=上田市=の特別講演を22日午後1時半から、安曇野市堀金烏川の堀金憩いの里うららで開く。受け手の活動に関心を持つ市民に受講を呼び掛け、8月5日~11月11日に計7日間の日程で、子供を取り巻く社会情勢や人権、思春期、ジェンダーなどがテーマの養成講座を開講する。
 会場・講師探しなどで市社会福祉協議会(豊科)の協力を得た。同社協が市内民間団体に上限10万円を交付する「共同募金配分金助成事業」を活用し、実施経費をまかなう。
 県内既存4団体の活動を支援する長野県チャイルドライン推進協議会(事務局・諏訪市)によると、昨年度4団体で全国から8909件の電話を受け、うち会話が成立したのは2886件。いじめや虐待などと認知される内容がある一方で「心に関する悩みや不安を聴いてくれる居場所としてチャイルドラインが必要とされている」。発起人で同開設準備会の北澤由美代表(57)=安曇野市=は「社会の子供に寄り添う大人をこの地域に増やしたい。それは子供たちの成長を温かく見守る地域づくりへとつながるのではないか」と、年度内の運営開始を目指し多くの賛同に期待する。
 特別講演の申し込みや問い合わせは豊科ささえあいセンター(電話0263・72・3013)か北澤さん(電話090・8683・3185)へ。