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松本工が接戦制し、志学館・都市大・松商も快勝 高校野球長野大会2回戦

【飯田O長姫―松本工】松本工4回1死1、3塁から同点のスクイズを成功させる鹿ノ戸

 第105回全国高校野球選手権記念長野大会は12日、セキスイハイム松本スタジアム(松本市)など4球場で2回戦の残り8試合があった。中信勢は塩尻志学館と松本工業、東京都市大学塩尻、松商学園がそれぞれ勝ち上がった。中信連合(明科、池田工業、豊科、穂高商業)と松本美須々ケ丘は涙をのんだ。13、14日は試合がなく、3回戦は15日に始まる。

 松本工が両校で計20安打18得点の打ち合いを制した。「点を取られても焦らず戦うことができた」と柳瀬元監督が語った試合。一昨年の夏に勝って以降公式戦の勝利から遠ざかっていたチームが、この夏2勝目を飾った。
 初回に2点を許し、直後の攻撃は三者凡退。このまま長姫に流れを渡すかと思われたが、6番の鹿ノ戸蒼(3年)が小技で魅せた。2回、4番の瀧井光晟主将(3年)が四球で出塁すると盗塁と犠打で1死3塁に。鹿ノ戸が冷静にスクイズを決めて1点を返し、流れを引き戻した。4回にも鹿ノ戸がスクイズを成功させ、一挙5得点を挙げる呼び水となった。
 計3回のスクイズを決め、「ヒッティングよりもバントの方がチームに貢献できる」と語った鹿ノ戸。柳瀬監督が「試合のキーマン」と評する値千金の活躍を見せた。
 5回以降は点の取り合いとなった。6回と8回に同点とされるも、勝ち越しは許さなかった。柳瀬監督は「守備で耐えることができた」と選手の粘り強さをたたえた。
 目標のベスト16まであと1勝。瀧井主将は「ここでおごらず、できた点、できなかった点を見返し、さらに上を目指したい」と成長を誓った。