政治・経済

ビール醸造へ 山形産ブルーベリーと安曇野産ホップ収穫

ブルーベリーを収穫する参加者たち(山形村の唐沢園)

 山形村産のブルーベリーと安曇野市産のホップを使ったビールの醸造に向け、8日と9日、両市村で収穫体験が行われた。松本青年会議所(JC)が企画し、両市の生産者と、クラフトビール醸造所が協力。原材料の収穫から地域住民に体験してもらい、広域連携で新たなビールを生み出す。10日に安曇野市穂高のクラフトビール醸造所・安曇野ブルワリーで仕込み、8月中旬にも限定販売する。

 山形のブルーベリー農園「B.B唐沢園」、安曇野ブルワリー、安曇野市堀金烏川でホップを生産する斉藤農園がタッグを組む。ブルーベリー収穫は8日、唐沢園の畑であり、一般参加者とJCメンバー約40人が約40㌔分を摘み取った。オーナーの唐澤聖史さん(49)は「除草剤や消毒を使わず栽培している」とこだわりを紹介。長男の皆人君(8)と参加した村内の竹内美奈子さん(46)は「物にあふれる時代だからこそ、子供とこういう体験ができてよかった。完成が楽しみ」と期待を膨らませた。園で事前に収穫した分と合わせ計100㌔を活用する。
 ホップ収穫は9日、斉藤農園であり、参加者が県で育成された品種「信州早生」を手摘みした。摘みたてのホップを入れたサイダーや、ホップの天ぷらも試食し、ホップならではのフルーティーな香りと苦みを体感した。斉藤岳雄代表は「ブルワリーではこれまで、安曇野の素材で醸造してきた。今回が広域連携の第一歩で、活動の広がりにもつながると思う」と期待を寄せた。
 JCの松田憲明理事長は「山形と安曇野の二つの恵みが合わさって新ビールが生まれる一連の流れを楽しんでもらいたい」と話している。