華やか舞台を曳行 塩尻・阿禮神社で例大祭始まる

塩尻市に夏の訪れを告げる阿禮神社の例大祭が8日、2日間の日程で始まった。初日は宵祭りで、桟敷、堀ノ内、宮本、中町、室町、上町、長畝の7地区で豪華絢爛な舞台が曳き回され、軽やかなおはやしと若い衆の掛け声が街や田園に響いた。新型コロナウイルスの影響により、曳行は中止や規模縮小を余儀なくされてきたが4年ぶりに通常開催となった。
当番部会の桟敷では、花火の合図とともに午後0時半に公民館から舞台が出発した。小雨のぱらつく中だったが、若い衆が高さ約5メートルの舞台の屋根などに立ち、歌いながら「さいはい」と呼ばれる房を振り、引き手を鼓舞。住民の待つ所々で舞台を止め、獅子舞や子供たちの舞も披露した。桟敷の祭典部長・田中裕行さん(37)は「事故のないように気を付けながら4年分の思いをぶつけ、精いっぱいやりたい」と話していた。
9日の本祭りでは、神社から約900メートル離れた「御旅宮」に御神体を迎えに行く「御頭行列」があるほか、地区ごとに仮装行列の「俄」も行う。午後8時半には阿禮神社への舞台の曳き込みを開始。7台が境内に勢ぞろいし、クライマックスを迎える。10時50分には本ばやしを一斉に奉納し、万歳三唱で締める。