地域の話題

雌雄の獅子舞う 宿場町活気づけ 薮原祭り始まる

寄け合いで優美な舞を披露する女獅子の屋台。右奥には男獅子の屋台がある(7日午後1時半ころ)

 木曽谷の夏祭りの先陣を切って、木祖村の薮原神社例大祭「薮原祭り」が7日、2日間の日程で始まった。新型コロナウイルス禍の影響で、従来規模での開催は4年ぶり。おはやしの音色が響く旧中山道の宿場町で、雌雄の獅子が載る屋台が軒先で厄払いをしながら巡った。狭い街道をお互いにすれ違う見せ場の「寄け合い」では、掛け声に合わせてそれぞれが舞を披露した。

 寄け合いでは、男獅子が上下に勇ましく、女獅子が左右に柔らかく舞った。舞うたびに上がる「そぉれい!」「せぇ!せぇ!せぇ!」といったにぎやかな掛け声は、宿場町を活気づけた。
 氏子総代の宮下孝次会長は「屋台を動かす技術継承や、将来を担う子供のためにもコロナ前に戻そうと決断した。新しいお祭りの在り方をつくっていく最初の年だ」と話していた。
 本祭りは8日で、屋台とともにご神体を載せたみこしも巡る。