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移住の2人がアウトドアショップ 安曇野・穂高有明 遊んで学べる森に

アウトドアショップ「YAU」をオープンした大里さん(右)と齋藤さん

 安曇野市穂高有明の山麓線沿いに、神奈川県から移住した大里信彦さん(35)と齋藤孝平さん(31)がこのほど、アウトドアショップ「YAU(ヤウ)」を開いた。「遊んで学べる森の中のアウトドア用品店」がコンセプトで、広々としたウッドデッキでたき火を体験したり、まきストーブの前でくつろいだりと、さまざまな過ごし方ができる。

 YAUは「Yet another utility(さらにもう一つの役に立つ物)」の略。2人が展示会などを渡り歩いて見つけた、使うことが環境保全や学びにもつながる商品を取りそろえた。折れ曲がっても鋳造し直せるペグや、水だけで油汚れが落ちる食器など全国的に取り扱いが少ない商品も並ぶ。
 2人は一緒にキャンプや登山に出掛ける仲で、大里さんは「物作りの仕事がしたい」、齋藤さんは「自分の店を持ってみたい」とそれぞれ夢があった。新型コロナウイルス禍でリモートワークが普及したことで「都心への執着がなくなった」(大里さん)といい、2人の夢を組み合わせたアウトドアショップを開くことを決意。アウトドアの環境が整った安曇野に魅力を感じて移住し、6月中旬に店をオープンした。
 店舗正面は全て窓で、商品を使うイメージがしやすいよう、どこからでも自然が見えるように工夫した。天気がいい日は屋外にテントやハンモックを設置。読書ができるフリースペースや、買ったコーヒー豆を店内でひいて飲むための道具の貸し出しなどもある。齋藤さんは「それぞれ気持ち良く過ごしてもらえれば」と願う。
 今後は、自然保護などについて学ぶワークショップも充実させていく。大里さんは「ゆくゆくは店外でフィールドワークをしたり、地元の間伐材で商品を作ったりしたい」と構想に目を輝かせる。
 営業時間は午前10時(土日祝日は7時)~午後7時で、木曜と第2、4水曜定休。問い合わせは同店(電話0263・74・5532)へ。