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麻績への思いをかるたに 芦澤英一さん製作

長年の村への思いをまとめた「麻績かるた」を自主製作した芦澤さん

 麻績村麻の芦澤英一さん(86)がこのほど、村の歴史や文化、名所、特産品などを幅広く紹介した「麻績かるた」を自主製作した。村内で芦澤石材店を長年営み、平成30(2018)年に一線を退いた芦澤さんは、仕事を通じて地域の親戚や仲間と関わる中で見聞きした村の移り変わりや村への思いを、自伝などの書籍ではなく遊んでもらいながら伝えられる「かるた」にまとめた。

 縦12・5㌢、横9・8㌢の厚紙製で「あ」から「を」までの読み札・取り札各47枚を収録している。読み札の文章は芦澤さん自身が考え、優しいタッチの絵柄は市野川で子供創作教室「アトリエどんぐり」を主宰する久保田優子さんが手掛けた。  テーマは多彩で、【め】「明治の世 活動実り 駅が出来」は明治33(1900)年に開業した旧麻績駅(聖高原駅)前のにぎわいを明るく描く。一方で【え】「驛前は 人影まばら 時流れ」は、利用者が減少してどこか寂しげな同駅前の変遷を描写する。移住者を歓迎する【む】「村起し 他所からの人 知恵を出し」や、村の自然を紹介する【ゑ】「絵のような 自然豊かな 麻績の郷」もある。  芦澤さんは50セットを作成し、村や知人に進呈した。「かるたのほうが親しみやすい。遊びながら麻績の移り変わりを知ってもらえれば」と話している。

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