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元ラジオ少年の3人が工作教室企画 参加希望の子供募集

教材用に試作したラジオを手に来場を呼びかける小池さん、三島さん、堀内さん(左から)

 少年時代に電子工作に夢中になった松本市の熟練技術者3人が、今の子供にものづくりと科学の楽しさを伝えたいと、ラジオ工作教室を企画した。電子部品店・松本電子部品(巾上)に毎日のように通った思い出が共通項だ。次世代の技術者が育つきっかけになることを願い、8月6日午後1時から市教育文化センター(里山辺)で教室を開く。

 元太陽電池開発者で松本電子部品経営の三島孝博さん(58)=巾上=と、自動車リモコンエンジンスターターのメーカーとして知られるサーキットデザイン社長・小池幸永さん(72)=井川城1、同社技術者の堀内孝夫さん(72)=波田=が企画した。教室では「スパイダーコイル」と呼ばれる部品を作り、ラジオを組み立てる。社会の基盤となっている無線技術の原理を分かりやすく学べる内容とする。
 昭和40~50年代、電子工作を楽しむ子供は多く、松本電子部品の店内は、欲しい部品の一覧表を手に順番を待つ子供であふれていたという。今は「子供の来店は月に1人か2人」といい、技術者が育つ土壌が失われている「危機感」を3人は語る。「スポーツの世界と同様に、子供の時から技術に触れる土台があってこそプロが育つ。『エンジュニア』が必要」と話している。
 小学校4年生から17歳までを対象に10人を、6月30日まで募集している。希望者は住所、氏名、年齢、電話番号、メールアドレス(なくても可)をはがきに記入し、松本電子部品(〒390―0817、松本市巾上5―45)に送る。応募者多数の場合は抽選で決める。受講料は1800円。問い合わせは松本電子部品(電話0263・32・9748、月曜・水曜定休)へ。