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毛針作りと釣り堪能 木祖でテンカラ講習会

「虫に見えるかな」。毛針作りを楽しむ親子(村公民館小木曽分館)

 昆虫そっくりに作った毛針で渓流魚を追う「テンカラ釣り」の講習会が18日、「源流の里」をうたう木祖村で開かれた。「テンカラの聖地」を前面に押し出し、釣り人を呼び込む取り組みを進める木祖村が企画。村内外から釣りファンが参加して、テンカラ釣りの第一人者に毛針の作り方や釣り方を教わった。

 愛知工業大学名誉教授で、日本中の釣りファンから「テンカラ大王」と呼ばれる石垣尚男さん(76)=愛知県豊田市=が講師を務めた。石垣さんが勧める毛針の作り方は、釣り針にゴムテープを細く伸ばしながら巻き付けて"昆虫の胴体"を作るシンプルなものだった。「釣る場所をどんどん変えながら、毛針を食べようとする魚だけを狙う」と、釣り方の極意を伝えた。
 父親と参加した小学校4年・畑撤平君(9)=岡谷市=は「魚の食欲を誘う自信作」の毛針を手に、村が「テンカラ釣り」の優先区域に設定している木曽川支流・笹川での釣り方講座に臨み、見事に1匹を釣り上げた。石垣さんに「才能を感じる逸材」と手放しで褒められ、笑顔だった。