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岡田の交差点 改良へ知恵 関係機関が現地確認

横断歩道にはみ出した車の前を渡る児童たち。ドライバーからは玉垣が死角となり、手前で一時停止した車でもここまで出ないと状況を確認できない

 松本市の岡田小学校の北側にある県道惣社岡田線の交差点が、通学する児童や生徒など歩行者にとって危険な状態になっている問題で、地元町会と松本警察署、県松本建設事務所、市が7日、現地確認した。関係者12人が参加して登校時間帯の状況を確認し、改善方法を話し合った。

 この交差点は西側の県道の中央に岡田神社の旧参道があり、ご神木や玉垣で見通しが悪い。特に東に向かう車線では玉垣の先に出ないと横断歩道の状況が見えない。このため多くの車が一時停止線で止まらず、車体の半分が横断歩道にはみ出す形で停止する。
 登校時には児童がはみ出して止まった車の前を横切ったり、車が通過するまで待ったりしていた。男子児童が急いで渡った際は、ひやりとする場面もあった。交差点の構造が分かりづらく、複数の危険な状況が確認された。
 近くの市岡田出張所で開いた検討会では、松本署の坂下郁夫地域・交通担当管理官が、信号機を設置するための課題として▽交差点北東角地の突き出しの解消▽西に向かう車線側に右折レーンを設置する用地の確保▽視界を妨げている玉垣の除去―を挙げた。地元町会からは当面の対策として、停止位置付近のカラー舗装化の要望があり、松本建設事務所の担当者が「検討する」と応じた。
 交差点の北東角地はJA松本ハイランド女鳥羽支所の敷地で自動精米器と加工所の建物がある。岡田東区の鳥羽孝和町会長は「簡単ではないが事故が起きてからでは遅い」と話し、JAや神社関係者と交渉する考えを示した。松本建設事務所、松本署ともに課題がクリアできれば信号設置は可能とした。
 交差点の改善は地元にとって長年の懸案で、4月25日付本紙報道を機に、地元の中川博司県議が関係者に呼び掛けて検討会が実現した。

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