地域の話題

松本市民1人1日当たりごみ排出量 2年連続で1キロ切る

 松本市民1人1日当たりのごみ排出量が一昨年度、昨年度と2年続けて1キロを切り、988グラムとなった。分別意識の浸透で毎年減ってきているが、本年度はプラスチック素材100%のごみ(製品プラ)を資源物として回収する取り組みも始まり、来年度以降、減るスピードがアップする可能性もある。市は令和9年度目標の「868グラム」達成へ取り組みを加速させていきたいとしている。

 4年度は前年度と比べて家庭系可燃ごみと資源物が減少した。新型コロナウイルス禍を受けたテイクアウト(持ち帰り)需要が落ち着いて「ウィズコロナ」の日常が定着したことや、民間事業者の資源物回収を利用する人の増加が背景にあるとみられる。反対に事業系可燃ごみは微増しており、市は経済活動が回復したためとみている。
 本年度に始まったプラ素材100%のごみ(製品プラ)を資源物として回収する取り組みでは、4月の1カ月で、市民1人1日当たりのプラ資源の収集量が前年度比34%増となり、可燃ごみは同比6%減となった。小型の製品プラが順調に排出されていることに加え、分別が分かりやすくなったことで容器包装プラの排出量も増えた。ポリタンクや漬物おけといった大型プラ資源も想定を大きく上回る23トンを再資源化した。
 さらなるごみの減量へ市は今後、事業系として排出されている集合住宅のごみについても分別収集する方法を検討していく。市環境業務課の林浩司課長は「市民にとって分かりやすい方法を考えていきたい」と話している。