政治・経済

コア塩尻 来月オープン 塩尻の地域DX拠点

企業と住民が意見交換する場所。高齢者らがスマートフォンの使用方法を気軽に相談する場としても活用

 塩尻市大門一番町のウイングロード(WR)ビル2階に、デジタル技術を活用し市民サービスを創出する市の研究開発拠点・地域DXセンター「Core(コア)塩尻」が完成した。来月の開館を前に25日、報道機関向けの内覧会が行われた。

 6月1日に企業が利用を開始し、19日にグランドオープンする。会員入居企業は10社ほどある。一般向け内覧会が27日に開かれる。
 市所有の約2054平方メートルに、利用契約した会員企業が利用できる、「専用オフィス」が14室(約12~24平方メートル)、共有空間の「コワーキングスペース」(約680平方メートル)、地域住民が利用できる「交流スペース」を設けた。交流スペースには、スマートフォンの使い方などを教える住民相談窓口が設けられ、eスポーツなど最新技術を体験できる「デルタルーム」を備える。住民相談には市振興公社の自営型テレワーク部門・KADO(カドー)のスタッフが携わる。
 昨年2月に総合衣料品店オギノが閉店・撤退したのに伴い、設置が計画された。市振興公社が整備・運用する。総事業費は6億8000万円で、市の一般財源と起債のほか、国の交付金3億9000万円を充てる。
 市が取り組むDX(デジタル技術による改革)事業で連携する都市部企業のサテライトオフィスを誘致。雇用と就労を創出、企業や技術者、大学、住民らさまざまな人材の交流を促し、DXによる地域課題解決を目指す。
 百瀬敬市長は「大門商店街に大きな効果をもたらすよう運営していかないといけない」と話し、デジタル技術に不慣れな人が恩恵を受けられ、子供が最先端技術に触れることを通じて将来的な人材育成にも期待した。