男声合唱団「クール・ビア」松本で３０周年記念演奏会
松本市を拠点に活動する男声合唱団「クール・ビア」は２１日、創立３０周年記念演奏会を市音楽文化ホールで開いた。あがたの森サタデーコンサートの５０回記念の公募合唱をきっかけに平成３（１９９１）年夏に結成され、歌と仲間をこよなく愛する団員たちによって歳月を重ねてきた。節目の公演では２０曲余を披露し、客席を埋めた来場者を魅了した。
合唱組曲「東京景物詩」や「水のいのち」など名曲の数々を３部構成で歌った。第２部の記念ステージでは、結成以来の愛唱歌からえりすぐりの１０曲を披露。客席を包み込むような情感たっぷりの歌声で、勇ましさや優しさ、郷愁や友情を歌い上げ、観客から大きな拍手が送られていた。
夏の暑い日、団員が発した冷たいビールを求める一言が名前の由来になった。その名の通り、コロナ前は練習後に仲間と交わす一杯を楽しみにしていた団員も少なくないという。杉山貴代表（６４）は「歌によって世代も職業も異なる人たちがつながってきた。それぞれの人生にとって欠くことのできない場所」と感慨を込めていた。