地域の話題

介護用品の販売・相談拡充 安曇野のNPO法人あんしん 企業と連携

約200種類のおむつが並んだ17日の展示相談会

 安曇野市のNPO法人・JAあづみくらしの助け合いネットワークあんしんが、民間企業と連携し、おむつなどの排せつケア用の介護用品の取り扱いを充実させている。おむつに関する相談にも応じ、サンプルを提供して商品選びをサポート。注文も受け付け、商品の配達・郵送まで手厚くカバーしている。

 在宅介護に特化した卸売業の三和薬品(福井市)、消臭剤製造メーカーの無臭元工業(東京都)と連携し、体形や用途に合った商品を提案している。三和薬品の仲野智彦社長と無臭元工業営業部の中村綾課長は、幅広いアドバイスができる「おむつフィッター」の資格を持っていることから、2人を講師にした講座も開催している。
 17日はJAあづみ福祉課とも連携し、同南穂高ふれあいセンター(豊科南穂高)で約200種類のおむつを展示。仲野さんや中村さんらが相談に応じた。
 あんしんは平成22(2010)年から日用品を販売する移動購買車を運用し、尿漏れパッドも長年取り扱ってきた。高齢化が進む中、より多様な需要に応えた商品をそろえたいと考え、平成30(2018)年から2社との連携を開始。布製の吸水ショーツから始め、要望に応じて商品を充実させていった。
 一般的な店頭ではおむつの試し履きなどができないため、使用感を試せるサンプルは好評だ。商品提案によって、夜間の漏れが解決したケースもある。昨年11月には市の家族介護用品購入助成事業の認可を受け、商品の購入に補助券が使えるようになった。
 相談や商品注文は、あんしんの会員以外も利用できる。池田陽子理事長は「企業との連携によって、具体的な要望に対応できる。地域の高齢者が安心して暮らせるように、役割を果たしていきたい」と力を込めている。