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初夏の甘味 朴葉巻き並ぶ 木曽伝統の菓子 店頭に

ベテランのスタッフらが葉の状態を確かめながら、くるくると巻いていく作業場(田ぐち、15日)

 木曽地域に伝わる初夏の郷土菓子・朴葉巻きが、今年も木曽郡内の菓子店などに並び始めた。米粉の生地であんを包み、野趣あふれるみずみずしい香りの葉を巻いて蒸した風物詩だ。7月いっぱいまで楽しめる。

 木曽町福島の菓子店・田ぐちは15日に販売を始めた。今季は心配された遅霜の影響がなく、形がそろったきれいな葉を採取できた。
 昨季までは新型コロナウイルスの影響で、帰省できない親族へ「故郷の便り」としての贈り物が多かったという。田口益生社長(50)は「コロナ禍の移動規制もなくなったので、今年こそ新緑の木曽に足を運んで、ぜひ味わってほしい」と話す。
 地方発送は22日ごろからを予定する。木曜定休。