教育・子育て

4年ぶりに和太鼓「ドン!」 8小学校の特別支援学級が合同学習始める

ステージに上がり、太鼓をたたくゲームを楽しむ各校代表の児童

 松本市内の8小学校の特別支援学級の子供たちが9日、同市深志3のまつもと市民芸術館小ホールで本年度の和太鼓の学習を始めた。ここ3年間は新型コロナウイルス感染拡大のため、集合しての合同の練習始めができず、練習も体育館で距離をとるなど苦労してきた。児童約80人は、指導する太鼓連・桔梗太鼓(塩尻市)の力強い演奏や宮幸生代表(38)の楽しい説明に聞き入り、人との距離を考えずにできる学習を楽しんだ。

 頭上のバルコニーから突然、桔梗太鼓のメンバーが太鼓を打ち鳴らして登場すると、観客席に座っていた子供たちは驚いた様子で見上げた。だがすぐに目を輝かせ、メンバーが太鼓をたたく姿に見入っていた。各校の代表児童がステージに上がり、太鼓をたたいて、太鼓の革の上に置いたペットボトルが飛ぶ高さを競うゲームでは、見ている子供たちも声を出して盛り上がっていた。
 開智小5年の早川芳美さん(10)は「最初に太鼓をたたいて出てきたのはびっくりした。宮先生みたいに太鼓がたたけるようになりたい」と笑顔だった。宮代表は「3年前は全く練習ができず、ここ2年間はリモートでの練習始めだったので、子供たちの生の表情が見られてよかった。仲間とやる大切さを分かってくれたら」と語った。
 今後は2、3校のグループに分かれ練習する。太鼓演奏は、特別支援学校・学級の子供たちが学習成果を披露する10月の「ふれあい教育展」で発表する。