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30年ぶりに御神馬の神事 塩尻・洗馬の槻井泉神社で再現

御神体を載せた御神馬。後ろには浅田宮司が乗る御神馬が続いた

 塩尻市洗馬の槻井泉神社の例祭が5日に営まれ、およそ30年ぶりに「御神馬渡御」が行われた。2頭の御神馬とともに35人が行列を作って元町・芦ノ田両区を練り、長い歴史のある神事を再現した。

 露払い役のみこが先導し、御神体を載せた御神馬、浅田みづ江宮司が乗る御神馬が続き、朱傘や小のぼりを持った氏子衆が2列になって従った。行く先々で住民が札を求め、おはらいを受けた。元町公民館前など2カ所で、みこが豊栄の舞を披露した。
 御神馬渡御は少なくとも江戸時代中期には行われていたとみられるが、平成の初めに地区に馬がいなくなり、みこしの行列に変わった。建宮1150年記念に合わせ、再現を試みた。
 みこを務めた松本筑摩高校2年・古牧里穂さん(16)は「御神馬のいる祭りは歴史を感じる」と言い、田川高校2年・松岡一菜恵さん(16)は「インパクトがある。若い人たちも興味を持つのでは」と話した。
 総代長の小幅敏彦さん(68)は「(みこし渡御の)例年よりも家から出てくる人が多く反響があった。次につながれば」と期待していた。