政治・経済

改選松本市会 会派再編は混沌

議席の決定を待つ本会議場。会派再編の協議が行われている

 松本市議会の新たな議員の任期が今月スタートし、4月の市議選で当選した31人の間で会派再編を巡る水面下の協議が活発化している。単独の政党で構成する会派は、公明が新人の当選で改選前より1人増の4人、共産は新人2人の当落が分かれ1人減の3人でほぼ確定だが、他の会派は流動的な要素を残す。大型連休後半が駆け引きの大詰めとなりそうだ。

 会派「開明」は、現職6人のうち1人が落選し5人。「政友会」は6人中2人が不出馬、1人が落選したが、引退した上條俊道氏の後継で新人の太田正徳氏が入り、少なくとも4人は確保する見通し。「誠の会」は所属する4人全員が当選した。
 改選前は無会派だった現職のうち、労組系の横内裕治氏、立民の神津ゆかり氏と、新人の花村恵子氏の3人は少なくとも会派を組むもようだ。トップ当選した菊地徹氏ら選挙戦で臥雲義尚市長の応援を受けた新人も、会派結成を視野に動く。その他の新人も政治スタンスなどに照らして身の振り方を検討する。
 会派結成の最少人数は3人。議会事務局への会派届提出は9日に締め切られ、11~12日に正副議長や常任委員会の正副委員長の内定作業が行われる予定。議長選には、当選回数の多い順に5期目の阿部功祐氏(50)=誠の会、4期目の上條温氏(75)=開明=の立候補が取り沙汰されている。改選前の誠の会代表の太田更三氏は「期数から言えば阿部氏が出なくては」、開明代表の川久保文良氏は「上條温氏を出したい」としており、情勢をにらみつつ会派再編が行われそうだ。ある現職は「状況は混沌としている。どうなるか見通せない」と話している。