地域の話題

早くもボタン見頃に 松本の玄向寺

夏のような陽気で早々に満開となったボタン

 松本市大村の玄向寺(荻須眞教住職)で、ボタンの花が早くも見頃を迎えている。連日の夏のような陽気に誘われ、例年より10日ほど早い16日ころに咲き始めた。幾重にも重なる色鮮やかな花びらが、訪れる人の目を楽しませている。

 境内の庭園には紫、赤、白、ピンク、黄色など120種、約1300株の花が植えられ、最盛期には県内外から見物客が訪れる。明治18(1885)年に当時の住職が植え始めてから代々受け継がれ、特にシベリア抑留から帰国した先代が「戦争ですさんだ人々の心を励まそう」との思いで多くの花を植えたという。21日現在は主に紫色の品種が満開となっていて、今後赤や黄色の花が順々に見頃を迎える。
 一株あたりの見頃は長くても数日といい、荻須住職は「なるべく早めに見に来てもらい、日々の生活が花のように色鮮やかになれば」と話していた。