地域の話題

休日部活の地域移行始動 松本市内の中学校 まず人気のバドミントン

地域指導者の手ほどきを受けて練習を楽しむ中学生たち

 松本市内中学校の休日部活動を地域主体に移行する、初のモデルケースとなる民間クラブ主催のバドミントン教室が15日、市総合体育館などで始まった。午前の部には生徒約10人が参加し、日本スポーツ協会公認指導者らから手ほどきを受けた。

 地域移行の受け皿として市内のバドミントンクラブが昨年発足させた「まつもと城東バドミントンクラブ」が主催し、毎週土曜日の午前と午後に、それぞれ別会場で3時間の練習を行う。
 初日の午前の部は指導者4人が、初心者が多い生徒にラケットの振り方を教えた。ネットに近い位置での打ち返し方では、「ラケットを上げたまま腕を下ろさないで」などと助言し、生徒たちは一生懸命に取り組んでいた。
 市教育委員会による調査で、バドミントンは「やりたい競技」の上位に入るが、部活動がある中学校は4校しかなく、指導をできる教諭も少ない。バドミントン部がない丸ノ内中学校1年生の竹辻水奈壬さん(12)は「小学校5年生の時からやっている。中学でもできる場があってうれしい」と楽しんでいた。
 クラブには10人ほどの地域指導者がいて、今後は信州大学のバドミントン部の学生もサポートに入る。クラブの須藤憲一代表(49)は「これからスポーツのあり方が変わっていく。有資格の指導者の下で安心して練習してほしい」と話す。
 国は休日部活動を本年度から3年かけて地域に移行するとしているが、指導者の確保など課題が山積となっている。市スポーツ事業推進課の山本茂課長は「これを機にスポーツをやる子供が増えるのが理想。地域の協力を得られるようにしていきたい」と話していた。