教育・子育て

豊科高吹奏楽部・小西さん、古川さんが金賞 中部日本コンテストのフルート独奏で

フルートの独奏で金賞を受賞した古川さん(右)と、最高位の「中日新聞社賞」に輝いた小西さん

 滋賀県彦根市で3月25~26日に行われた「第35回中部日本個人・重奏コンテスト本大会」(中部日本吹奏楽連盟など主催)の高校個人の部で、豊科高校吹奏楽部3年の小西笑加さんと古川政斗さんが、フルートの独奏で金賞を受賞した。小西さんは高い表現力や音色が評価され、同部門の中の最高位「中日新聞社賞」にも輝いた。

 本大会は中部地方9県の代表者が競い、高校個人の部には管打楽器の奏者60人が出場した。小西さんはF・マルタン作曲の難曲「バラード」、古川さんはスペインの情熱的な踊りをイメージさせるM・スターン作曲の「イベリカ」を演奏した。
 小西さんは「緊張で記憶がない」とはにかみつつ、「表現をしたというより、自分の世界に入り込んで吹けた」と本番を振り返る。予選の県大会で課題として残ったピアニッシモの音色や素早い指運びがうまくいき、プロの演奏動画を何度も見て曲のイメージを固めたことも奏功した。最高位受賞に「びっくり。最初は自分じゃないと思った」と笑う。
 古川さんは本番について「緊張よりも楽しさがあり、自分の音楽を見せる演奏ができた」と達成感をにじませた。県大会では失敗を恐れていたといい、今回の経験を糧に「丁寧な曲作りをした上で、自分の表現をしていきたい」と笑顔を見せる。
 2人は中学生のときにも同大会に挑戦。しかし、小西さんは県代表に選ばれるも本大会がコロナ禍の影響で中止、古川さんは県大会で金賞を取るも県代表には選ばれなかった。悔しい思いをした大会での快挙に「うれしい」と声をそろえる。
 吹奏学部顧問の征矢紗代子教諭は「2人ともよく練習していた。この力を夏の全体の演奏にも生かしてほしい」と期待を寄せた。