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南木曽出身の彫刻家・勝野眞言さん 母校の蘇南高に自作寄贈

蘇南高校へ贈られた彫刻作品と小川校長へ解説をする作者の勝野さん(左、3月末)

 南木曽町出身で崇城大学(熊本市)前芸術学部長を務めた日展会員の彫刻家・勝野眞言さんが、母校の蘇南高校に作品4点を寄贈した。作品は22日まで一時的に昇降口ロビーに展示され、一般の人たちも事務室に伝えれば鑑賞できる。

 腰を下ろした人の全身像「江・Ⅰ」「音」と、自然光の反映を意識した白色の胸像「傾・Ⅰ」「傾・Ⅱ」が贈られた。熊本県の天草市や水俣市の土を使って作られた。
 勝野さんは昨秋、ワークショップ企画で町を訪れた際に蘇南高へ立ち寄った。そこで当時の小川幸司校長から、勝野さんの父で町に産業学校を開くなどした思想家の金政さんの話が出た。勝野さんは作品を故郷へ寄贈することを考えていたが、父親の取り組みからあらためて南木曽とのつながりを感じ「迷いが晴れた」という。
 このほど同校を訪れ、ロビーに作品を飾り付けた。勝野さんは「若い皆さんが作品から何かエネルギーを感じてもらえればうれしい」と話していた。