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松本市が高校生にヘルメット購入補助 自転車通学の全員に

市が職員の公務用に購入した自転車ヘルメット

 松本市は、道路交通法の改正で自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務化されたことを受け、市内の高校13校に自転車で通学する生徒を対象に、1人当たり3000円を補助する。自転車での通学届を出している高校生を対象に、学校単位で支給する。市外の高校に自転車で通う松本市在住の高校生も対象だ。市は学校側に生徒へのヘルメット着用の指導を求め、安全な自転車通学を呼び掛けていく。

 高校生を対象にしたヘルメット購入補助は昨年度、松商学園高をモデル校に実施した。同校で自転車通学する約720人のうち約370人が申請し、通学などでヘルメットを着用している。同校の実証で一定の効果があったとみて、本年度は全市に広げた。
 市の本年度一般会計当初予算に573万円を計上し、補助は学校単位で一括して行う。購入を希望する生徒を学校が取りまとめ、市に申請する。市外の高校に通う生徒は、ヘルメット購入の領収書と自転車通学の届け出を証明できる物を提出する。
 市は、自転車に乗る機会が多いとして高校生を対象に補助制度を設け、来年度以降は状況をみて対象を検討することにしている。
 市は職員を対象に公務で自転車に乗る場合はヘルメット着用を指示し、通勤時は着用を要請している。公用自転車乗車用のヘルメットを購入し、職員に貸し出しもしている。
 臥雲義尚市長は4日の定例記者会見で「自転車事故で死亡につながったケースが多発している。事故に遭ってもヘルメットがあれば命が助かることは多い。ぜひ着用を」と呼び掛けている。