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山雅ホーム開幕 声援復活 雨中の宮崎戦はドロー

先制点に沸き返るゴール裏席。今季から全席で声出し応援が解禁された

 サッカー松本山雅FCは明治安田J3第4節の26日、サンプロアルウィン(松本市)でテゲバジャーロ宮崎と対戦し、1―1で引き分けた。後半に先手を取りながら追い付かれた。ホーム開幕戦を白星で飾れなかったが勝ち点を8とし、順位は首位で変わらなかった。

 「ワン、ソウル! ワン、ソウル!」。約3年ぶりにサンプロアルウィンに松本山雅サポーターの大声援が戻ってきた。新型コロナウイルス感染症対応ガイドラインが改定され、スタジアム収容人数100%での声出し応援が可能となったホーム開幕戦。降りしきる雨の中、大観衆の声援がスタジアムを満たし、選手たちを奮い立たせた。
 この日を待ち望んでいた塩尻市洗馬の藤沢達雄さん(82)は「山雅の応援にやっぱり声援は必要」。安曇野市穂高柏原の高校3年生・深澤柚葉さん(18)は「今まで声援がなくて寂しかった。ようやく応援に気持ちを込めることができる」と話した。
 後半、押し気味の試合展開にチャント(応援歌)の声量は増していき、得点シーンの熱気は最高潮に。松本市旭町中学校2年・山田隆生君(14)は「昨季は宮崎に勝ててなかったので、リベンジしてほしかった」と興奮した面持ちで語った。松本出身で結婚後に長野市で暮らす中村明日香さん(37)は「声がかれるまで応援できた」と話し、松本市村井町西1の岩﨑浩さん(75)は「引き分けは残念だけど、激励は選手に届いた」と満足げだった。
 声援は松本山雅FCの選手に確かに届いたようだ。試合後、藤谷壮選手は「声が大きく、プレーの中で一体感を感じることができた」。住田将選手は「雨の中でも迫力がすごく、鳥肌が立った。試合中にスタジアムを見渡し、これだけの中でプレーできるという幸せを力に変えた」と話した。