教育・子育て

東筑摩郡内の公立保育園ICT化進む

タブレット端末で園の行事の様子を撮影する保育士(あさひ保育園)

 東筑摩郡内の公立保育園で、情報通信技術(ICT)を活用した保育業務の効率化が進んでいる。アナログ中心だった園児の登降園管理や成長記録、保護者との連絡帳などをデジタル化して保育士の事務作業の負担を減らし、園児に向き合う時間を増やすことで、保育の質の向上が期待される。山形村と朝日村は本年度にシステムの導入を始め、新年度は機能の充実を図る。筑北村は新年度にICT化を進める計画だ。麻績村、生坂村は導入に向けて検討中だ。

 山形、朝日の両村は、自治体で活用例の多い保育支援システム「CoDMON(コドモン)」を導入した。ネットワーク環境整備やタブレット端末配置と共に研修会も重ね、保育士たちが使い方に慣れてきた。
 保護者はスマートフォンに入れた専用アプリで子供に関するさまざまな情報を共有できる。登園・降園時には、保護者が専用の読み取り機にスマホをかざすと時間が記録される。これまで電話やメールで行っていた欠席連絡もアプリで24時間でき、連絡漏れによる事故防止にもつながる。
 山形保育園に子供を預ける30代の母親は「欠席の連絡がいつでも簡単にできて便利」と話す。山形では児童館でも活用中だ。
 朝日村のあさひ保育園の保育士はタブレット端末で園の日常や行事の様子を撮影・記録し、保護者と共有している。20代の保育士は「園児の日々の体調変化や家庭で食べた物もしっかり把握しやすい。事務仕事の時間が短くなり、子供と過ごす時間が増えている」と話している。