城山展望台 大パノラマ 松本市が樹木伐採 眺望開ける

松本市蟻ケ崎の城山公園で展望台周辺の雑木林が大々的に伐採され、松本平を一望する眺望が開けた。10~15メートルにまで成長した木立が視界を遮り、長年の懸案になっていた。春の行楽シーズンを前に、早くも多くの市民が足を運んでいる。
市が1月末から2月にかけて、敷地南端に位置する展望台の周囲に茂ったニセアカシアやナラ、クヌギなど樹齢30~40年の約50本を切り倒した。これまでも数年に1度、枝葉は剪定していたが、高さ10メートルの展望台に上っても視界が遮られ、改善を求める声が市民らから寄せられていた。
伐採により明治期以来、一帯を見渡す景勝地として親しまれてきた「本来の眺望に近づいた」(市公園緑地課)。北側の犬甘城の丘陵を除く東、南、西に300度の視界が開け、展望台に上らなくても後立山連峰まで望めるほか、松本城もはっきり確認できる。
よく晴れ渡った今月15日、長女(6)と訪れた市内の男性(41)は展望台の上から周囲を一望。「足元がちょっとゾクゾクしちゃうくらい下界がよく見える」と堪能していた。