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松本城入場者 コロナ前超え 3月1~14日 外国人観光客も回復

松本城の前で記念撮影する外国人旅行者

 松本市の国宝松本城の3月1日から14日までの入場者が今年は過去5年で最多、新型コロナウイルス禍前の平成31(2019)年より2割以上増えたことが、松本城管理課のまとめで分かった。外国人旅行者の入場が増えたのが大きな要因だ。花見シーズンの3月後半から4月にかけてさらに増える傾向があり、松本城を中心にした観光産業の活性化が期待されている。

 3月上旬は天候にも恵まれ、松本城の入場者が急増した。1日1000人以上訪れた日が多く、12日には2918人と、過去5年で最も多かった。同期間の入場者2万1046人は、昨年の2倍以上で、新型コロナ禍前の31年の21%増だった。
 好天だった15日は、早朝から多くの来場があった。特に外国人旅行者の姿が目立ち、外国人を英語などで案内するボランティアガイドが活躍した。
 ドイツから来たヤン・ブッシュマンさん(42)とジェニー・チュウさん(41)夫妻は、ガイドの竹内多美雄さん(64)の案内で松本城の庭園を回った。ヤンさんは「初めての来日で、松本城はとても美しい」と感激し天守を背景に記念撮影した。昨年から外国人ガイドを始めたという竹内さんは「ガイドをするのが楽しみだったので、やっと日常が戻ってきたと感じている」と話していた。
 市松本城管理課は「スキーで信州に来た外国人が松本城を訪れることが多いのでは」とみる。東南アジアからの来場も多く、ツアー旅行者も増えているという。同課の勝山裕美課長は「市民にも松本城に来てもらい、改めて魅力を知ってほしい」と話していた。