管理者に木曽カントリー 御岳ロープウェイ 木曽町 事業者撤退受け選定へ

木曽町は8日、指定管理者が撤退した御岳ロープウェイ(三岳)の後継事業者について、町内でゴルフ場・木曽カントリー倶楽部(開田高原)と宿泊施設・ホテル木曽温泉黄金の湯(三岳)を運営する「木曽カントリー」(木曽町開田高原末川)を指定管理者に選んだ。町議会3月会議最終日の17日に関連議案を提出し、認められれば正式決定する。
町役場で開かれた非公開の選定委員会で、木曽カントリーの井口恒雄社長が事業計画を説明した。山頂駅舎周辺の高山植物園を拡充し、御嶽山の眺望以外も楽しめるようにする計画だ。敷地内での赤ソバ栽培、山麓駅舎での軽食提供の再開、駐車場を活用したオートキャンプ場の継続も考えている。
指定管理期間は4月から3年間。例年通り6月から営業を始めたいという。井口社長は報道陣の取材に「地元の応援を後押しに、これからの10年をつくる基盤の年と見据えて(今季を)頑張りたい。運営する各施設の相乗効果を図り、木曽の観光振興につなげたい」と意気込みを語った。
御岳ロープウェイは御嶽山5~7合目に架かり、大勢の観光客や登山者らが利用する。正澤隆副町長は「10年以上継続してもらえるよう、町としても最大限できることをしたい」と話した。
前指定管理者・アスモグループが昨季営業終了後に撤退し、町は指定管理者か無償譲渡を選択する形で後継事業者を募った。応募は木曽カントリー1社だけだった。同社は当初、無償譲渡を希望したが、老朽化した施設の大規模改修が今季営業開始まで間に合わないため指定管理者に切り替えた。