安曇野に街角ピアノを 手作り演奏会21日に松本で 市民団体

安曇野市の主婦らが立ち上げた市民団体「music&smile.town安曇野!」が、街角で誰でも自由に演奏できるストリートピアノで地域を盛り上げようと奮闘している。動画投稿サイト・ユーチューブで活躍するストリートピアニストを招いて演奏会を開き、収益を福祉施設の支援や市内へのストリートピアノ設置費に充てる。21日は松本市で第2弾の演奏会を開く。
団体は昨秋、県内外の50~60代の女性5人をメンバーに発足した。長崎道子代表(57)=安曇野市=が、ストリートピアノユーチューバーの動画コメント欄で神戸市の女性と知り合ったのがきっかけだった。背骨内のじん帯が骨化する難病を患う長崎さんは、入院中にストリートピアノの演奏動画に夢中になるも、病気で気軽に演奏会に行けないもどかしさを実感。女性も持病があり、同じ気持ちを抱えていた。
「演奏を生で聞きたい。なら自分たちで企画しよう」。長崎さんが構想を知人に話すと、知人にも福祉に関わりたいとの思いがあった。活動の方向性を、演奏会の収益を▽福祉施設に電子ピアノを寄贈▽寄贈先の施設で演奏会開催▽市内にストリートピアノ設置│に活用すると決定。出演交渉なども自分たちでこなし、1月にストリートピアニスト2人を招いた演奏会を安曇野市で開いた。
ストリートピアノの魅力について、「カジュアルで身近な存在」と語る長崎さん。市内に設置したストリートピアノを演奏会で訪れた出演者が演奏すれば、安曇野の発信にもつながると考える。
21日の演奏会はまつもと市民芸術館で午後2時から開き、ピアニストユーチューバー・ふみさんが出演する。指定席3000円、自由席2000円(当日2500円)で、車いすの来場にも対応する。ボランティアや協賛企業も募集している。チケットの申し込み、問い合わせは団体(musictown5054@gmail.com)へ。