強度行動障害者支援へ 塩尻市が住宅改修費補助
塩尻市は令和5年度、自傷や物を壊すといった行動が高い頻度でみられる「強度行動障害」のある人と家族を支援する「強度行動障害児・者住宅改良促進事業」を始める。障害特性に応じた生活環境を整備する住宅改修に、経費の9割(上限90万円)を補助する。
市内の強度行動障害のある人のうち、在宅生活者が対象となる。破壊行動に耐えられる壁や床への変更、ガラス窓からアクリル窓への交換をはじめ、家電製品を覆う柵の設置まで幅広く対応する。新年度予算案に経費90万円を計上し、申請額が上回った場合は補正予算で対応する。
併せて、在宅の障害者が一時的に施設介護を受ける「日中一時支援事業」で、強度行動障害の人を受け入れる施設の報酬単価を、来年度引き上げる。現状の1時間650円から、重度の知的障害者や身体障害者と同じ1800円に変更し、支援態勢向上促進につなげる。
市議会3月定例会一般質問で、西條富雄氏(明政会)の質問に、百瀬公章健康福祉事業部長が説明した。市によると、強度行動障害のある人は市内に27人いる。百瀬部長は「地域における強度行動障害児・者のさらなる支援の拡充に努めていく」と述べた。