政治・経済

農業用水の取水ポンプ 生坂で建設進む

犀川右岸の睦橋下流側で進む取水ポンプ施設の建設工事(6日)

 犀川に架かる国道19号睦橋の右岸下流側(生坂村下生野)で、農業用水の取水ポンプ施設の設置工事が進められている。半世紀前に造られた施設の老朽化に伴う県営中山間総合整備事業の一環で行われ、今春に新たな施設が完成する見込みだ。4月25日から下生野一帯の農地約15・4㌶を潤す。

 県松本地域振興局農地整備課によると、睦橋右岸の上・下流側に1基ずつあった旧取水ポンプ施設を下流側に集約する。最大で毎分2・7㌧の水をポンプでくみ上げ、近くに新設する中継ポンプと地区内2カ所に設ける大型貯水槽などを通じて下生野全域に分配する。施設工事費は約5億円。
 旧施設のうち上流側は、岸辺の水深が浅いためにアームを8㍍も伸ばして取水していたが、大きく曲がる水流が強く当たる所にあって増水時に破損しやすかったという。
 整備事業は来年3月まで続くが、今春から既存の用水路に通水する形で利用し始める。農地整備課は「農業用水の安定供給につながる」としている。