政治・経済

塩尻市の除雪費6400万円 大雪で前年度比1000万円増

降雪に備えて待機する除雪車

 塩尻市の今冬の除雪費(凍結防止剤散布費用含む、速報値)は、1月の強烈な寒波と2月の大雪の影響で、前年度比約1000万円増の約6400万円となっている。1回当たりの降雪時間が長かったことや、早くから気象情報で警戒が呼び掛けられたことで、除雪や凍結防止剤散布の稼働時間が伸びた。

 市は本年度、除雪対象市道280路線(延長250キロ)、凍結防止剤散布対象市道147路線(同147キロ)を設定している。市と契約した36の建設業者が、要領に沿って除雪や凍結防止剤散布を行っている。
 1月24日から25日にかけての寒波では、各業者が帰宅ラッシュに備えて早めに凍結防止剤散布を開始。2月10日の大雪では、朝から降り続ける雪に対し出動が続いた。ある契約業者の男性社長は寒波を振り返り「渋滞で車が進まず凍結防止剤散布の作業が大変だった」と話した。
 近年の除雪費を同時期で比べると、暖冬傾向だった令和2年度は約4300万円だったが、昨年度、本年度と続けて増加した。
 市建設課維持係の唐澤嘉男係長は「最近は暖かくなってきたが、例年の傾向だと3月下旬まではまとまった雪が降る可能性がある。契約業者と連携して道路の安全を確保していきたい」と話している。