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就職活動本格スタート コロナ影響 自己PR悩む学生も

学生に就職情報を提供している信大キャリア教育・サポートセンター

 来春に卒業を予定する大学生らを対象とした企業の広報活動が1日、解禁された。解禁などのルールは政府からの要請にとどまるため、既に採用活動に着手している企業もある。松本地域でも、既に内定を得ている学生がいる一方、これから就職活動を本格化させる学生もいる。就職活動の進展状況は二極化しており、新型コロナウイルス禍の影響も指摘される。

 信州大学キャリア教育・サポートセンターによると、既に内定を得た上で、別の企業への接触も試みている学生もいるという。一方で、就職活動に対し消極的な学生も多い。就職コーディネーターの光武聖子さんは「3年生はコロナにより入学時からサークルやアルバイトが制限された。経験がない分、自主的に動いていかなければならない就職活動に、苦手意識を持ってしまっている学生が例年より多い」と話す。
 松本大学キャリアセンターの中村礼二課長も「松本大学の一番の特徴である、学生が地域に出て研究していくことが、コロナによりできなかった。企業に提出する自己PR文に書くことがないと悩む学生も多い」と話す。
 一方、企業側も新型コロナ禍の影響を感じている。キッセイ薬品工業人事部は「オンライン面接では表情が対面より分からない分、学生のエントリーシートを読み込み、自分らしさがあふれる学生を採用できるようにしていきたい」と話している。