教育・子育て

明北小に特認校制導入へ 安曇野市が検討 市内全域から入学・転学

小規模特認校制度の導入が検討される明北小学校

 安曇野市は、従来の通学区域は残したまま市内全域から入学・転学ができる「小規模特認校制度」を、明科東川手の明北小学校に導入する方向で検討を始める。明科地域は過疎化が進んでおり、明北小でも児童数の減少が続いている。小規模ならではの特色ある教育活動により地域の活性化が期待される。

 市教育委員会が指定する。導入の目標時期は未定。このほど開かれた本年度2回目の市総合教育会議で太田寛市長が「明北小に導入する方向で検討を始めたい」と述べた。
 明北小の児童数は昨年5月1日時点で101人。中でも4年生は7人しかいない。新年度の入学予定者は10人で、全児童数は84人と近年で最少となる見通しだ。市学校教育課は今後について「さらに減る可能性がある。増えることはなかなかない」とみている。
 市によると、明北小に小規模特認校制度を導入するメリットとして、明科北認定こども園に市内の他地域から通っている園児が希望すれば明北小に入学できることや、小規模ならではの少人数教育を受けられることなどが挙げられる。導入までは、市通学区審議会の設置・諮問から3年程度を見込む。太田市長は「3年間は間延びした感じ」との見解を示しており、実際は早まる可能性がある。
 小規模特認校制度の導入については、昨年12月に開かれた本年度1回目の総合教育会議で提案され、おおむね了承された。2回目の会議では市教育委員から「できるだけ早く特認校にして特色ある教育活動をしていくのがいい」「特認校制度に期待したい」といった意見が出された。
 市によると、2月時点で県内6市町の12校に小規模特認校制度が導入されている。