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温泉帰りに焼きたてパンを 筑北・坂北荘が予約窓口に

予約購入した焼きたてパンがまとめて配達される坂北荘

 筑北村西条の障害者自立支援センター・ちくほっくるによるパン店「村のパン屋さん ちくほっくる」が坂北の村温泉入浴施設・坂北荘で行っているパンの予約配達が好評だ。坂北荘が窓口で注文のとりまとめに協力しており、常連の入浴客らが焼きたてのパンを手軽に受け取れる場として親しまれている。

 坂北荘で予約したパンを受け取れる仕組みで、施設内にある写真付き紙メニューからパンを選んで注文する。現在の配達頻度は月2回程度で配達日の指定はできないが、焼きたてパンを温泉帰りの"お土産"として訪れる常連客も多い。
 ちくほっくるは普段、西条の店舗内でパンを販売するほか近隣市町村の公共施設や事業所を訪問して販売している。坂北荘へは金曜日に生坂村を訪問した帰り道に訪れているが、坂北荘スタッフが買う時にはほとんど売り切れてしまっているため、今年2月から坂北荘内で希望をとりまとめて予約注文を始め、次第に入浴客も利用するようになった。坂北荘は以前から高知県宿毛市漁港から旬の魚を共同購入できる注文のとりまとめサービスを独自に続けており、手法を応用した。
 ちくほっくるは店舗や訪問先でも予約すればパンの購入が可能だが、訪問先側が注文のとりまとめに積極的に協力するケースはまれだ。ちくほっくるの担当者・宮坂裕さんは「予約購入に村民が協力してくれる姿勢がうれしい」と感謝する。坂北荘の大塚文登所長は「多くの村民が利用する施設の特徴を生かして、障害者の就労を支援する村社協の事業を後押しできれば」と話していた。