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松本市の「みんなの桜レポ」今年は見送り システム障害のリスク懸念

「みんなの桜レポ」が掲載された昨季の市公式LINEのメニュー。今季はライブカメラの項目に代わっている

 松本市の公式LINE(ライン)を活用し、市内の桜の開花情報を共有できる「みんなの桜レポ」が、今季は実施されないことになった。昨季に初めて実施したところ短時間にアクセスが集中し、LINEの全機能が使えなくなるシステム障害が発生した。再び障害が発生するリスクがあるとして見送りを決めた。ただ、関心が高い取り組みだっただけに一部市民から残念がる声も上がっている。

 「開花情報がアップされるのを待っていた。情報を得られなくて残念」。花見シーズンを心待ちにしている松本市芳野の主婦(36)は落胆した。「桜レポ」は市民が送信した桜の咲いている場所や写真のデータをLINEで共有する画期的な試みで、開花情報をいち早く得ることができた。
 しかし、アクセス集中でシステム障害が発生し、市公式LINEの全機能が使えなくなるアクシデントが5時間ほど続いた。昨季は設定を変更することで復旧したが、市秘書広報室の担当者は「この春に実施した場合、同じことが起こる可能性がある」と話す。「LINE機能を使わなくてもよい別のやり方ができるか検討したい」とする。
 桜の開花情報に関連し、市は7日、市役所本庁舎屋上のライブカメラを活用して、お城周辺の桜をアップ気味に捉えて開花状況をリアルタイムで配信する試みを始めた。動画投稿サイトの市公式チャンネルやLINEのメニューから映像を見ることができる。
 臥雲義尚市長は7日の定例記者会見で「桜の開花状況を映像で確認した上で、夜桜会に来てほしい」と述べた。