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シニア世代の劇団が初舞台へ 稽古重ね発足2年余で

来場を呼び掛ける松本シニアシアターのメンバーと永高さん(後列左)

 松本市大手4の上土劇場が令和5年1月に結成したシニア世代の劇団「松本シニアシアター」の旗揚げ公演が、19日と20日に同劇場で行われる。団員は65歳以上で演劇はほぼ未経験。「舞台に立ちたい」という思い一つで集まった松本市や安曇野市の9人が、自分たちの経験を盛り込んだオリジナル脚本「365~私たちの場合(マクベス)」を上演する。

 「365―」は、高齢者の素人劇団が1年をかけてシェイクスピアの「マクベス」に挑む―というあらすじ。健康や家庭など、さまざまな事情を抱える登場人物たちが、ぶつかりながらも公演を目指す姿を描く。
 劇団は、劇場支配人で演出・脚本を手掛ける永高英雄さん(63)が「シニア世代に演劇の楽しさを知ってもらいたい」とメンバーを公募し、発足した。週1、2回の稽古を重ね、2年越しでようやく念願の旗揚げ公演にこぎ着けた。夫婦で初舞台に臨む田中佐彦さん(72)=松本市清水2=は「2年間全員が本気でやってきた。生の感情やせりふを届けたい」と力を込める。
 19日は午後7時、20日は午後1時の全2公演となる。チケットは前売り1000円(大学生以下500円)で、当日券は500円加算される。予約・問い合わせは上土劇場(電話0263・32・0088)へ。