中学生ライダー オフロードに夢中 中級者クラス優勝も

塩尻市の丘中学校2年生の西村太一さん(13)は、中信地区では数少ない中学生世代のオフロードライダーだ。公道以外のコースなら免許不要の競技用バイクで、自然の地形を生かした未舗装のコースでのレースに挑戦し、昨年は優勝を経験した。気力、体力、技能を高めて上級者を目指している。
昨年は全日本クロスカントリー選手権(JNCC)で全9戦のうち5戦に出場した。最終戦は、1周約7キロのコースを競技時間3時間で10周し、Rクラス(中級者)の45人中で1位となった。全4クラス・約200人の総合ランキングでも31位の好成績だった。通年実績で、中上級者クラスに昇格した。
バイクに乗り始めたのは小学校1年生の頃。母親に「特技になるものをつくろう」と勧められた時期だった。オフロードバイクの練習場に家族と行き、ライダーを見て「楽しそうだな」と興味が湧いた。
得意なのは、たくさんの石が転がるがれ場や、丸太の木が積み重ねられた「難所を走破すること」。スピードを出すことが苦手で「どこでブレーキをかけて離すか、アクセルを上げればいいか」を研究して練習している。日頃は丘中学校陸上部で長距離走に打ち込んで、体力を高めている。
西村さんは「中学3年でAクラス(上級者)に上がりたい。応援してくれる人たちのためにも頑張りたい」と意気込んでいる。西村さんをサポートする、バイク店「モトピット・ヒオキ」代表でオフロードライダーの日置高久さん(75)=塩尻市広丘高出=は「太一は将来有望。度胸があり、一瞬の判断力も良い。スピード操作を身につければもっと上にいける」と期待している。