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大桑産小麦 おやきで振興 住民有志 休耕田活用 新名物に

大桑村産の小麦で作ったおやきと、生産する和村コムギーズの髙田さん

 大桑村で休耕田を活用して小麦を栽培する住民グループ「和村コムギーズ」の小麦粉を使ったおやきが、村内で発売された。関係者は地域産食材による「名物」として定着を試み、小麦の生産や活用の検討も続けていく考えだ。

 道の駅大桑(野尻)敷地内にある村有施設を利用した土産物店・みちくさで販売する。おやきは製パン性に優れる品種「ゆめかおり」を使い、ふっくらとした食感だ。具材に野沢菜を使い、今後味の種類を増やす予定。
 グループは「休耕田を何とかしたい」との思いから、農業の髙田隆一さん(72)をリーダーに、藤原洋平さん、藤原忍さんの3人で活動する。殿の休耕田約20アールでゆめかおりを育て、昨年6月に約480キロを初収穫した。
 収穫量自体は見込みより少なかったものの、小麦を利用した住民からの評判は良かったという。髙田さんは「大桑産小麦の可能性を感じた」とうなずき、現在栽培中の2季目以降で、安定した生産を目指していく。
 おやきは、みちくさの指定管理者・信州新緑(殿)が委託製造し販売する。冷凍品で1個240円で、店内で蒸した商品もある。コムギーズの小麦粉も扱っている。