麻績城山を再び桜の名所に 雑木伐採、生育環境整備へ

麻績村が来月、善光寺街道・麻績宿近くの麻績城山で、雑木の伐採を計画している。約25年前に住民有志が桜の苗木を植えた民有地で、一部は成長して立派な桜の林となり、話題に上がるようになった。村は本年度から一帯の〝再〟名所化を模索し、試験的に苗木の追加植樹に取り組み始めた。周辺の眺望や桜の生育を妨げる雑木を一掃し、より桜を育てやすい環境を整える。
桜の手入れを続けている地権者や住民有志の許可を得て、麻績城山の麓に広がる元放牧地に生えているケヤキや低木群を伐採する。一帯は麻績城山の登山口で付近にはあずまやもあり、眺望を回復する環境整備も兼ねる。事業費は約150万円で本年度一般会計予算に計上している。
村の構想では新年度以降、桜の苗木を徐々に追加植樹して充実させる。昨年5月には検証も兼ねて松本地域森林林業振興会(松本市)の配布事業で得た約40本を植えた。今月14日には、塚原勝幸村長ら村関係者が地権者らの立ち会いで現地確認を実施した。
村振興課は「住民有志との連携で麻績城山の環境を整備し、史跡としても、桜の名所としても、それぞれ有効活用の後押しとなれば」と願う。