塩尻でバド合宿、タイからも 五輪経験者が子供指導

塩尻市総合体育館・ユメックスアリーナを主会場にバドミントン競技を行う信州やまなみ国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会(令和10年)に向け、タイと県内外からチームを招く「日泰合同国際親善交流合宿」が、7日に始まった。タイ代表として五輪に5大会連続で出場したブーンサック・ポンサナさん(42)が来訪した。
塩尻市が拠点のNPO法人ミンピーベーサーバドミントンアカデミーの岩垂潤理事長(47)=塩尻市宗賀=が参加を呼び掛けた。タイからは、ポンサナさんが主宰するアカデミーの13~16歳の選手11人が訪れている。
7日は市立体育館で教室が開かれ、ミンピーベーサーや市スポーツ少年団の小学校2年生から高校1年生の20人が参加した。ポンサナさんはラケットの動かし方を丁寧に教え、得意のトリックショットを披露する場面もあった。相手コートのネット近くにシャトルを落とすヘアピンショットについて「打つのではなく、当てるイメージで」と助言した。タイの参加者を交えた試合もあった。
市スポ少の上条彩羽さん(12)は「トリックショットがすごい。ラケットの位置を一定にするようにという説明が参考になった」と喜んだ。レックイム・タナキット君(15)は「試合でペアを組んだ子がうまいと思った。日本選手の礼儀正しさを学びたい」と話した。
ポンサナさんは「日本の子は上達が早い。どんな練習をしているのか見たい。海外で経験を積み、いつか大会で出会うかもしれない同世代の子と、自身を比べる機会を大切にさせたい」と期待していた。
8日にはリーグ戦形式の交流試合があった。9日はトーナメント戦形式の交流大会があり、県内外の一線級の選手も参加する。岩垂理事長はバドミントンを通じて地域を盛り上げようと考えており、選手の強化だけでなく指導者間の交流も図る。合宿について「子供たちはどんな環境で育ち、誰と出会うかが大事。意図して、本物を見せたいと考えている」と説明していた。