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「組子」で風情 青峰高生が技 福島の古民家 欄間一新 ギャラリー演出

ギャラリーに取り付けられた欄間と手掛けた木曽青峰高生の4人

 木曽青峰高校(木曽町)のインテリア科3年生4人が、町内福島にある古民家を改修した「玉井屋ギャラリー」の欄間の装飾を作り替えた。本年度の課題研究として取り組み、くぎを使わず木片を組んで模様を作る伝統技術「組子」を学んで実践した。10日に4人がギャラリーに運び込み、古民家の風情を欄間が一層演出している。

 大平優樹さん(18)、西野匠さん(18)、笹川衛那さん(17)、吉直怜士さん(17)が作った。
 欄間は古民家2階に元からあった高さ37㌢、幅130㌢のものを2面分引き取った。四角形で構成するシンプルな装飾だったが、「麻の葉」の模様を取り入れるなどして一新した。南木曽町の楯木工製作所で職人に組子の技術を学ぶなどし、昨夏から4~5カ月をかけ完成させた。
 小さな木片を正確に組めるよう、切り込みを入れるなど加工した。調達を誤るとうまくはまらず「細かい作業で大変だった。手にまめを作りながら頑張った」と大平さんは振り返る。西野さんは「道のりは長かったけれど完成したものを見ると達成感がある」とうなずいた。
 ギャラリーは同校と連携し、生徒がリノベーションの実践に取り組んでいる。欄間のあるスペースはイベント用などで使い、オーナーの下野正子さんは「素晴らしいものを作っていただき光栄。装飾に見合うような場所にしていきたい」と話していた。